版画研究会のレポート・その4
1月22日に行われた
第126回版画研究会のレポートを続けます。
続いて、「シルクアクアチント」という技法の説明です。
「アクアチント」というのは、
腐食液を使って版を作る銅版画技法の1つで、
パウダー状にした松ヤニをふりかけておくことで、
ぼかしやにじみなど、微妙な濃淡が表現でき、
水彩画のような淡い色が出せる技法です。
「シルクアクアチント」は、松ヤニではなくシルクを使います。
右にあるのが版です。
左の黒い板のようなものが、
版を作る前の状態です。
板にはシルクの布が貼ってあり、
そこに、右の画像のようなモデリングペースト(Acrylic Modeling Paste)で
絵を描きます。
ペーストが固まれば、上のような版が完成。
そこに色を乗せ、さらに、そこから
また色をぬぐったりする「マイナスの作業」をしながら
絵を仕上げていきます。
色をつけた版の上に紙を乗せ、プレス機にかければ
写真のような作品に!
これは版がありますが、あえて同じものは創らず、
一枚ずつ違う色で刷っているそうです。
右の2作品は同じ版からできたものですが
全く雰囲気が違います。
このような感じで、
小春さんが技法について説明した後は、
参加した人たちが作品や版の近くに行って
じっくりと観察したり、質問したりしていました。
これで、版画研究会のレポートは終わりです。
版画研究会に興味を持った方は、ぜひ
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